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最新人事労務耳寄り情報ー離職証明書
会社は従業員が離職した場合、公共職業安定所(ハローワーク)長に離職証明書などを提出しなくてはならないと定められています(雇用保険法施行規則7条、同条3項。※1)。 離職証明書とは従業員が離職したことを証明する書類で、会社が離職理由や離職日、直近の賃金支払い状況などを記入したものです。 従業員の離職、特に解雇が問題となる場合労使双方が感情的になることがあります。 会社としては会社に原因があったというような離職証明書を書きたくないと考えるのも、それが正しいかどうかはともかくとして無理はありません。 では、もし感情に任せ会社が離職証明書にウソの記載をしたらどうなるのでしょうか? 最近の事案(水戸地方裁判所令和5年2月8日判決)では、従業員のAさんが退職する際、本当は違うのに勤務先のB社は離職証明書に「労働者の個人的な理由による離職」であり「離職理由に異議」がないとウソの記載をしてしまいました。 このような場合、違法行為になってしまうのでしょうか。 裁判所は以下のような判断をしました。 「Aさんは、解雇により離職したものであり、「非自発的理由による失業」
2024年1月15日


会社と私の「メメント・モリ」vol.6-会社のおくりびと
会社と私の「メメント・モリ」最終回は「会社の死」です。 経営者であれば誰もが「長く続く会社」を願います。しかし、残念ながら倒産を選択する会社もあります。 会社倒産の手続きは「清算型」と「再建型」に分かれますが、今回は「会社の死」を意味する「清算型」を取り上げます。 「清算型」はさらに①特別清算と②破産に分かれます。 両者の最大の違いは債権者の同意が必要かです。同意が必要なのは①で、その分手続は会社が主導し柔軟な解決が可能です(小口債権については弁済してしまうなど)。債権者と会社に一定の信頼関係があることが前提ですが、円満な解決を図れます。ただ株式会社でなければできないこと、債権の貸倒処理ができない場合があることは注意です。 対して②破産は、債権者の同意がなくとも行える分、手続は厳格です。また裁判所に支払う高額な予納金が必要です。主に裁判所から選任される破産管財人の活動費用に充てられます。その額は負債金額に応じて決められますが、最低でも20万円、数百万円を要することもざらです(①は5万円程度)。このほか破産申立てを弁護士に依頼する場合その費用(同じ
2023年12月15日


会社と私の「メメント・モリ」vol.5-法務局における自筆証書遺言書の保管制度
今回は作成した遺言を法務局で預かる制度(自筆証書遺言保管制度)のメリット・デメリットについてお話します。 まずメリットですが、①遺言書は法務局で保管されますので紛失の恐れがありません。 また、②相続人等の利害関係者による破棄・隠蔽・改ざんを防ぐことができます。これらは自筆証書遺言では大きなリスクですので安心です。 さらに第4回で述べたとおり、自筆証書遺言は厳密なルールに従って書く必要があります。③保管申請をする際、形式的要件を満たしているかのチェックがあります。 また④相続開始後家庭裁判所で受けるべき検認も不要です。これらの点も安心です。 しかしデメリットもあります。 それは、相続人の一人が遺言書の交付又は閲覧の申請をすると他の相続人へ遺言書の保管の事実が通知されることです(関係遺言書保管通知)。 例えば、相続人には1才の時に生き別れた兄弟がいたとします。その兄弟とは絶縁状態です。そして今後も一切関わりたくないと思っています。 しかし、被相続人(この場合は親)は財産を二人の子供へ公平に残したいと思い、保管制度を利用していました。相続人は遺品整理中
2023年11月15日


会社と私の「メメント・モリ」vol.4-遺言を作成して争族を防ぐ
今回は、自分が亡くなったときに備え自分の意思をあらかじめ伝えておく方法、つまり遺言について考えてみたいと思います。 遺言といえば、自筆証書遺言と公正証書遺言が一般的です。 自筆証書遺言は、その名の通り、自分で手書きした遺言です。 いつでも手軽に作成できます。遺言の全文、日付、氏名を自署・押印すればよく、財産目録はパソコンで作れます。 しかし、手軽な反面リスクもあります。例えば「○○区の家は一郎に相続させる」の遺言の場合、○○区内に自宅と隣地の賃貸駐車場を所有していたらどうなるでしょうか?「家」は自宅のみを指すのか、賃貸駐車場も含まれるのかわかりません。一郎さんは「含まれる」、兄弟の次郎さんは「含まれない」と主張するでしょう。また「金融資産は一郎に相続させる」とあった場合、「金融資産」に現金は含むのでしょうか?このように遺言の文言をめぐって争いになりがちです。 また、認知症など遺言者の能力が低下している状態で作成された遺言が有効かどうか争われることや筆跡の相違や乱れから筆跡鑑定が行われることもあります。しかし、筆跡鑑定は皆様が想像するほど完璧ではあ
2023年10月15日


会社と私の「メメント・モリ」vol.3-もし従業員が亡くなったら?
従業員が健康で永く働ける職場作りは経営者の務めですが、残念ながら従業員が亡くなるケースもあります。もし従業員が亡くなったら、会社がしなければならないことはどのようなものでしょうか。注意が必要です。 まず雇用保険、健康保険の資格喪失手続を行います。期間が短い(前者は10日、後者は5日)ため注意しましょう。また遺族年金等遺族側の手続を丁寧に説明して遺族の心の負担を減らしましょう。 自殺や過労死が疑われる場合、さらに慎重な対応が必要です。死亡の原因次第で訴訟リスクが高まります。早急に事実関係の調査を開始し、訴訟を避けるため専門家に相談しましょう。 次に、従業員の相続人を名乗る人物が賃金の未払い分や死亡退職金の支払いを求めてきた場合、そのまま払ってよいのでしょうか? 法律上、従業員が死亡し相続人などの権利者が給与などを請求してきた場合、会社は7日以内に支払わなければならないとしています(労働基準法23条1項)。 しかし、言われるがままに支払うことは会社にとって危険です。 その人物が相続人である確証はありませんし、相続人だったとしても相続人間の争いに会社が
2023年9月15日
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