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不動産お悩み相談-建物を売る予定ですがアスベストが使われているかもしれません。法的リスクはありますか

  • 1 日前
  • 読了時間: 3分

古い建物

Q 私は親の住んでいた土地建物を相続しました。私自身は既にマンションを購入しているので相続した土地建物は不要です。そこで知り合いに売却したいと思っています。ただ建物はかなり古いもので2013年(平成10年)築です。もしアスベストが建材に使用されていた場合、そのまま売却すると個人間でも何か問題になるでしょうか。


A アスベスト(石綿)はかつて建材に幅広く使われていましたが、中皮腫や肺がんの原因となることから現在では厳しく規制されています。2006年(平成18年)以前に着工された建物にはアスベスト使用のリスクを否定できません。

アスベストについては「この基準以下なら安全」という閾値(しきいち)はないとされている点、外壁材などにアスベストが使用されている場合(レベル3)設計図書がないと使用の有無が判別困難であることなどが対応をより難しくしています。


①契約不適合責任および損害賠償請求のリスク

もし売買後にアスベストの存在が判明した場合、売主が契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)を問われることがあります。裁判例では、買主が負担した撤去費用相当額について売主への損害賠償を認めたケースがあります。特に、買主が建物の解体や中高層建物の建設を目的としていた場合、アスベストの存在が契約目的の達成を阻害する要因とみなされ、多額の除去費用が損害として認められる可能性があります。


②情報の告知・説明義務に関する問題

売主が調査結果やアスベストの有無について誤った情報を提供したり、重要な情報を伝えなかったりした場合には、信義則上の情報提供義務違反として不法行為責任を問われるリスクがあります。円滑な取引のためには、告知書等を用いてアスベスト調査の有無や状況を買主に開示することが望ましいとされています。

なお、宅地建物取引業法上は建物の売買に際してアスベストの使用調査の結果が記録されている場合は、その内容を重要事項として買主に通知することが義務付けられています。


③買主側でのコスト増大と法令上の制限

建物を解体したり、リフォームしたりするときにはアスベスト使用建材からアスベストが飛散する危険が特に高いといえます。そこで、将来の解体や増改築の際に法令(大気汚染防止法、石綿障害予防規則、建築基準法等)に基づいた適切な処理が必要となります。一定規模以上の増改築等を行う場合にはアスベストの除去等が義務付けられるため、買主にとっては将来的な時間と多大なコストの負担(リスク)があります。この点で売却後買主からクレームを受ける可能性があります。


コストや売買価格の減価を抑えつつ法的リスクを回避するためには、契約書上契約不適合責任を負わない旨の特約と現状有姿売買とすること、情報開示と説明義務の履行、具体的には設計図面の確認、施工業者への問合せ、または「石綿(アスベスト)含有建材データベース」の活用といった比較的低コストな方法で状況を把握し、その結果を適切に開示することが考えられます。

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