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プレゼンとユニバーサルデザイン



私事で恐縮ですが、先日あるセミナーに参加してきました。


講師がスライドを使いながら一生懸命説明してくれるのですが、想いが強すぎるのか、説明が細い字で、しかもぎっしり詰め込まれており読みにくいことこの上ありません。


しかも、配付資料がないため、内容が十分に理解できずに終わってしまいました。


ディスレクシア(難読症)という障害があります。俳優のトム・クルーズが自分がディスレクシアであることを公表したことで話題になりました。文字を判読しにくいという障害で、たとえば「b」と「d」の区別が難しいことなどが報告されています。

ディスレクシアの方の割合は一説によると人口の10パーセント程度にも及ぶといわれています。


また、高齢者の方は、水晶体の白濁・黄変や弾力性の低下、レンズの厚みを調節する筋力の低下などが原因でものの見え方が変化した結果、一部の字が見えにくくなります。


先日のセミナーは、もったいないことにディスレクシアの方や高齢者の方には不親切な内容になってしまっていました。

内容がすばらしくても、表現の仕方で伝わらない人がいることは、情報の送り手受け手双方にとって残念なことです。


これを解決する一助となるのがユニバーサルデザインフォントです。


日本でフォントのトップシェアをもつ株式会社モリサワは「文字のかたちがわかりやすいこと」「読みまちがえにくいこと」「文章が読みやすいこと」をコンセプトに、そして美しさを損なわないようにも配慮してこのユニバーサルデザインフォントを開発しています。


通常使用されるフォントと比較してみるとこのようになります。

このフォントの一部はなんと無料でwindows10に搭載されています。太っ腹ですね!


Microsoft Officeなどでも簡単に設定できますので、興味のある方は試されてみてはいかがでしょうか。




特にすばらしいのは明朝体まで無償で用意されていることです。

ビジネスではゴシック体を使いにくい場面があります。

どうしても明朝体を使いたい、という場合であってもユニバーサルデザインに配慮した読みやすい文書が作成できます。

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