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選挙情勢のナゾ-3分でわかる選挙


統一地方選挙の後半戦に突入しました。


後半戦では衆参の補欠選挙も同時に行われるため、選挙情勢の報道が目立ちます。


どの報道も「盤石」「先行」「一歩リード」など似たような表現が使われています。


それぞれどのような意味なのでしょうか?


これには「パーセントポイント(%pt)」というちょっと耳慣れない用語がからんでいます。


候補者A、B、Cがおり、Aが60%、Bが30%、Cが10%の支持を集めているとします。


そして先ほどの%ptとは特定の候補者(あるいは党)を基準として見たときの割合の差です。


AはBに対して30%pt(30=60-30)、Cに対して50%pt(50=60-10)それぞれ優勢ということになります。


選挙情勢の報道では


・「盤石」の場合は20%pt以上

・「先行」の場合は20%pt未満~10%pt

・「一歩リード」の場合は10%pt未満~5%pt


優勢なことを意味します。

先ほどの例でAは「盤石」ですね。


感覚的な表現が使われる選挙情勢の報道ですが、実はこのように根拠ある数字に基づいています。


それなら端的に「候補者Aは候補者Bよりも30%優勢」と表現すればよいのにと思われないでしょうか。


これは公職選挙法により禁止されているためできないのです(人気投票の公表の禁止、公職選挙法138条の3)。

同法により、マスコミに限らずすべての人について候補者について人気投票の結果を公表することは禁止されています。選挙の公正を害するからです。

一部のSNSにアンケート調査ができるものがありますが、もしこれを選挙情勢の調査・公表に利用すると違法になる可能性があります。


あいまいに見える選挙情勢報道も公職選挙法に違反しないよう気をつかっていることがわかりますね。

Written by 行政書士事務所アイディペンデント

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