焼酎とユニバーサルデザイン


「いいちこ」という焼酎があります。

おいしくて飲みやすい、またお財布にも優しい麦焼酎です。

この「いいちこ」紙パックのキャップがユニバーサルデザインのものに切り替わっています。


https://news.nissyoku.co.jp/news/detail/?id=WAKUI20180531105012727&cc=01&ic=170


これまでの紙パックは、外側のキャップを開けた後、さらに中にあるプラスチックのピンを引き抜く必要があります。


ピンを引き抜くには意外と力が必要です。ピンの穴に指を差し込むこと自体が負担になる人もいます。

このピンはプラスチックとはいえ鋭利な部分があるため扱い方によってはケガをするリスクや、指が汚れていると注ぎ口が汚染されるという問題もありました。


大日本印刷株式会社がこれを解決するキャップを開発しました。





新しい「いいちこ」の紙パックは、このキャップを採用し、開けただけで直ちに注げる構造になっています。


さらに優れているのは、キャップを開けきったら「カチッ」という音と感触があることです。


たとえば認知能力に問題が発生した場合、ある特定の操作をどこまで続けたらいいのか分からないことが起きます。たとえば、典型的なものがトイレットペーパーです。認知能力に問題がある人の中にはトイレットペーパーを延々と引っ張り出してしまう人がいます。どこまでが適量か分からないからです。


紙パックの場合でいえば、すでに開いているにもかかわらず、延々と回し続けることが起こります。ところが、キャップを開けきったら「カチッ」という音と感触があることで、この延々と回し続けることをできるだけ防げます。


平成生まれの方はご存じないと思いますが、かつての缶飲料は開けるとプルタブが缶から外れる構造になっていました。

このプルタブが放置されたために、踏んだり触ったりしてケガをするという問題があったため、現在の外れない、ステイオンタブ式が開発されて切り替わったという経緯があります。

今回の新しいキャップも、ステイオンタブ式と同じように、お酒以外のすべての紙パック飲料にも適用でき、その付加価値を高める発明です。


紙パックのような古くからある分野でもユニバーサルデザインの視点からとらえ直すと新しい付加価値を生み出すことができます。