囲碁は4000年もの長い歴史と伝統をもつゲームです。
しかし、これまで視覚に障害があると囲碁を楽しむのには困難でした。
当然ですが、白い碁石と黒い碁石の違いが分からないからです。
これを解決すべく日本で発明されたのが「立体囲碁アイゴ」です。
この「立体囲碁アイゴ」では、黒い碁石のみ突起があり、触覚で区別できるようになっています。また、碁石を盤面に固定しやすいよう、盤面の線が立体に浮き上がっており、碁石の裏側には切れ目が入っているなどの工夫もされています。
この立体囲碁アイゴを使えば、視覚障害者とそうでない人が同じゲームを同じルールで楽しむことができます。画期的です。しかも、囲碁は日本国外、たとえば中国や台湾でも楽しまれていますから、異国の視覚障害者ともゲームを楽しむことができるのです。
視覚だけでは区別しにくいものを他の感覚の助けを借りることで区別しやすくするという発想は、すべての人々が暮らしやすい社会を作るというユニバーサルデザインの実現のためにはとても大きい要素です。
たとえばシャンプーとリンスはボトルの形だけではなかなか区別しにくいものです。視覚に障害がなくても洗髪の際目を閉じていればシャンプーとリンスの区別ができません。そこで、シャンプーのボトルとトップの部分についてギザギザをつけることでそれがないリンスと区別できるようになっています。
Written by 法律事務所アイディペンデント
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