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不動産お悩み相談-使用貸借と賃貸借はどう区別?

  • 6月12日
  • 読了時間: 2分

建物

Q 私は従兄弟に毎月5000円でマンションの部屋を10年の約束で貸してきました。10年が経ち、また私自身その部屋が必要になったので返してほしいと話したところ「毎月5000円は賃料として払ってきた。賃貸借として借地借家法で保護されるから俺は出て行かなくてよい」と言われてしまいました。従兄弟の言っていることは本当でしょうか?月5000円では固定資産税分にもならないのですが。


A 今回の契約は使用貸借です。借地借家法の適用はなく、返還を求めることができます。


土地や建物を賃料を払って借りる場合(賃貸借)と無償で借りている場合(使用貸借)の区別はとても重要です。


賃貸借(建物所有目的の土地や建物の貸借)には借地借家法が適用され賃借人が強力に保護されますが、使用貸借には適用されません。たとえば賃貸借では期間満了時に更新を拒絶するために正当事由が必要です。つまりいったん貸したらなかなか返してもらえません。一方使用貸借では正当事由は不要です。また賃貸借では借主が死亡しても権利は相続されますが、使用貸借は借主の死亡によって終了し、相続されません。また賃貸借では貸主が修繕義務を負いますが、使用貸借では負いません。


本件のように特に親族や友人などの親しい関係がある場合、金銭のやりとりがあってもそれが賃料なのか、そうでないのかが争点となることが多々あります。

使用貸借と賃貸借はどう区別するのでしょうか。わずかでも金銭のやりとりがあれば賃貸借になるのでしょうか。


そうではありません。

たとえば金銭のやりとりがあってもその額が相場からみてとても安い場合は賃料ではなく謝礼にすぎないとみなされ、使用貸借とされるのが一般的です。

また借主が固定資産税や都市計画税を負担していても、それが使用の対価(賃料)としての意味を持たなければ無償とみなされやはり使用貸借とされるのが一般的です。


裁判例ではたとえば家主とその妻の伯父との間で、1畳分に相当する月1000円を支払っていたケースで、対価ではなく「謝礼」であるとして使用貸借と認定されました(最判昭35.4.12)。また建物の使用にあたり、その建物や関係のない他人の不動産の固定資産税を支払っていたケースでも、対価関係を否定し使用貸借と認定されました(最判昭41.10.27)。


今後このようなトラブルを避けるためにはたとえ親しい間柄でもきちんと使用貸借であること、毎月の支払の意味を明記した契約書を作成しておくことが大切です。

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