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ユニバーサルデザインフード


7月11日はユニバーサルデザインフードの日です。


ユニバーサルデザインフードとは、「日常の食事から介護食まで幅広くお使いいただける、食べやすさに配慮した食品」です(※1)。


ユニバーサルデザインフードは、食べる人のかむ力の状態に応じて容易にかめる/歯ぐきでつぶせる/舌でつぶせる/かまなくてよいなどとカテゴリーわけされたうえ、パッケージにも分かりやすく表示されています。また、食べる人の飲み込む力の状態にも配慮してとろみの状態も主に4段階で表示しています。

出典:日本介護食品協議会


しかも、気になる味や見た目は通常の食品と遜色ないレベルまで向上しています。


個人的な経験で恐縮ですが、私は、先日検査入院のため悪名高い病院食のお世話になりました。そのあまりのおいしくなさに、一日も早く病院でもこれらのフードを導入してくれないかと思ったほどです。


このユニバーサルデザインフードの日本市場は、急速に進む社会の高齢化に伴い、生産量でも金額でも、年率10パーセント以上成長するなど急拡大しています。


日本の食品製造業全体の成長がほぼ横ばいだったことを考えると驚異的な成長です(※2)。

日本市場の急拡大を見越して、日本企業は世界に先んじてさらに研究開発を進めています。


たとえば、

・アイスクリームに近い風味、食感を有しながら、室温でも形が変わらず、嚥下困難者でも食べられるアイスクリーム(株式会社ヤヨイサンフーズ、特開2014-236669、※3)

・表面の過度の軟化や見割れなどによる形状崩壊を抑制し、見た目も味も優れた、やわらかい魚肉や畜肉の製造方法(株式会社マルハニチロ食品、特開2011-92216、※4)

などです。


日本は、社会の高齢化が世界一速いスピードで進行しています。このことは多くの場合マイナスのイメージをもって語られますが、日本はユニバーサルデザインへの需要が世界でもっとも強く、市場規模もその成長可能性も大きいことをも同時に意味しています。


かつて世界一厳しいといわれる日本市場で生き残った家電製品が世界で大ヒットしたように、日本発のユニバーサルデザインフードが世界で大ヒットすることを期待できそうです。


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※1

日本介護食品協議会ウェブサイト

※2

農林水産省 食品産業動態調査 平成29年度年報(2ページ)

※3

詳細をお知りになりたい方は特許庁の開設した検索サイト

の検索欄に「特開2014-236669」と入力して検索してみてく

ださい。

※4

詳細をお知りになりたい方は特許庁の開設した検索サイト

の検索欄に「特開2011-92216」と入力して検索してみてください。

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