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選挙違反のナゾ-3分でわかる選挙
統一地方選挙終了後、各地での選挙違反がニュースになっています。 選挙違反として皆さんよくご存じの買収には実は2種類あります。 ①「運動買収」と②「投票買収」です。 ①「運動買収」の代表例は、本来ボランティアであるはずの選挙運動をしてくれた支援者に対して報酬を支払うことです。 ビラ配り、電話かけ、SNS等を使って投票を呼びかけてくれた人は、特定の候補者の当選を目的とする行為にあたるため報酬を支払うことはできません。 ②「投票買収」の代表例は、有権者に金品を渡したり、無償または実際よりも安い会費(本来5000円の会費のところ3000円分だけ支払い、差額は候補者サイドが負担する等)で飲食を提供して投票依頼したりすることです。 いずれも実際の支払いや提供をしていなくても申込みをしたり、約束をしたりしただけで選挙違反になります(公職選挙法第221条)。 お金だけでなく物品のやりとりをするだけでも選挙違反です。 つい先日投票の依頼に際し食パン2斤を受け取った事案で書類送検されています。 「買収」以外では、③「違法な文書図画の頒布」も多い選挙違反です。選挙運動
2023年6月15日


連座制のナゾ-3分でわかる選挙
「秘書がやりました」は責任逃れの常套句というイメージです。 しかし選挙では通用しません。 厳しい選挙戦を制して当選したものの選挙を手伝ってくれたスタッフの選挙犯罪が発覚して当選無効になってしまった、なんてことが起こります。 みなさんよくご存知の「連座制」です。 公職選挙法では、たとえ当選人(候補者)自身が選挙違反をしていなくても、「候補者と一定の関係にある者」が違反行為をした場合には、当選が無効になります。 この「候補者と一定の関係にある者」とは、 ①総括主宰者 ②出納責任者 ③地域主宰者 ④候補者等の親族 ⑤候補者等の秘書 ⑥組織的選挙運動管理者等 の6つです。それぞれの役割については割愛しますが、ここに秘書が含まれています(⑤)。 つまり「秘書がやりました」と言い逃れできないようになっています。 候補者のあずかり知らぬところで秘書が買収行為を行っていたというニュースをしばしば耳にしますが、たとえ候補者が知らなくても連座してしまうのです。 初めて立候補する場合、自身のために一生懸命働いてくれる人に「秘書」の肩書きをつけてあげたいと思うでしょう。
2023年5月15日


選挙情勢のナゾ-3分でわかる選挙
統一地方選挙の後半戦に突入しました。 後半戦では衆参の補欠選挙も同時に行われるため、選挙情勢の報道が目立ちます。 どの報道も「盤石」「先行」「一歩リード」など似たような表現が使われています。 それぞれどのような意味なのでしょうか? これには「パーセントポイント(%pt)」というちょっと耳慣れない用語がからんでいます。 候補者A、B、Cがおり、Aが60%、Bが30%、Cが10%の支持を集めているとします。 そして先ほどの%ptとは特定の候補者(あるいは党)を基準として見たときの割合の差です。 AはBに対して30%pt(30=60-30)、Cに対して50%pt(50=60-10)それぞれ優勢ということになります。 選挙情勢の報道では ・「盤石」の場合は20%pt以上 ・「先行」の場合は20%pt未満~10%pt ・「一歩リード」の場合は10%pt未満~5%pt 優勢なことを意味します。 先ほどの例でAは「盤石」ですね。 感覚的な表現が使われる選挙情勢の報道ですが、実はこのように根拠ある数字に基づいています。 それなら端的に「候補者Aは候補者Bよりも3
2023年4月15日


候補者名のナゾ-3分でわかる選挙
統一地方選挙の告示日が近づいてきました。 立候補の届出期間は告示日の1日間だけです。 このとき提出する立候補の届出書には必ず戸籍上の氏名を記載しなければいけません(公職選挙法施行令88条7項)。 では、通称名を用いて立候補したいときにはどうすればよいのでしょうか? 立候補の届出書とは別に通称認定申請書を提出しなくてはいけません(公職選挙法施行令88条8,9項)。提出は届出書と同時にしなければならず、別に提出すると申請できません。 この審査は厳格です。 通称が戸籍上の氏名に代わるものとして広く通用していると選挙長の認定を受けた場合に限られます。単に仲間内だけで通用しているお気に入りのあだ名だというだけでは使えません。 そしてこの認定を受けるためには証明資料が必要です。 公的機関発行の書類、手紙、名刺、ハガキ、著書、新聞雑誌の記事、CDなどです。 通称で立候補したい場合にはあらかじめこれらの資料を集めておく必要があります。 以前都知事選や地方議会選挙に立候補して話題をさらった候補者がいますが、彼も都知事選では通称使用が認められませんでした。都知事選後
2023年3月15日


候補者ポスターのナゾ-3分でわかる選挙
誰もが手軽にSNSに投稿できる現代では、少しでも容姿がよく映るよう写真に修正を施す方が増えてきました。 最近では加工なしの写真は恥ずかしいから卒業アルバム用の学校行事の写真すら撮りたくないという学生もいるほどです。 では、選挙の候補者ポスターの顔写真に修正を加えることは可能でしょうか。 公職選挙法上、候補者ポスターの写真やその修正の程度について正面から制限はありません。シワもシミも目や顔の大きさも自由に修正することができます。 公営掲示板に貼られた候補者ポスターの容姿端麗さに目を奪われ、この候補者に投票してみようと思う有権者もいるでしょう。 ところが、街頭演説で本人を見て「別人じゃないか!」とビックリ仰天、だまされた気分になることも・・・。 候補者ポスターの写真修正は例えば他人の著作権や肖像権を侵害しているなど、他の法律に違反するような場合でない限り原則自由です。 そもそも候補者ポスターに写真を載せなければならないという義務さえありません。 では、修正を飛び越えて自分の赤ちゃん時代の写真を使ったらどうでしょう? 公職選挙法では候補者の経歴などにつ
2023年2月15日


連呼のナゾ-3分でわかる選挙
「○○、○○(※候補者名)がご挨拶に参りました!」 「○○、あと一歩です!」 「どうか、○○を都政に押し上げてください!」 選挙といえば、選挙カーからの連呼が風物詩です。 お決まりのフレーズの連発で「うるさくて迷惑だ」「子どもが起きてしまった」「意味がない」など有権者からは不評です。 「連呼だけでは政策がわからない、どうにかならないのか」という声も聞きます。 しかし、実は走行中の選挙カーの上からはむしろ連呼しかできないと法律で定められています(公職選挙法第141条の3)。 つまり候補者は演説したくてもできないのです。 そもそも自動車上から演説などの選挙運動をすることは原則として禁止です。 例外が2つあり、その1つ目がこの連呼行為です。 午前8時から午後8時までの間に限り選挙カーから連呼行為をすることが許されています(同法140条の2第1項但書)。 2つ目の例外は停止した選挙カーの上で演説をする場合です。この場合は連呼だけでなく、演説まで可能です。 選挙期間中のニュースなどで、道ばたに止めた選挙カーの横で候補者が演説している映像をよく見ますが、まさ
2023年1月15日
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